Symposium for Pediatrics 2014 小児科医療のHOT TOPICsに参加してきました。
国際シンポジウムかと思わせるようなタイトルですが、企業協賛による全国規模の勉強会のようなものです。
とは言え、その道の専門家によるHOTな話題が聴けるので、非常に有意義な会で、毎年楽しく参加させてもらっています。
今年は、ザ・プリンスパークタワー東京で9月21日に開催されました。
今回の会場は東京タワーのすぐ横で33階のレストランからは東京タワーが見下ろせました。
今から、45年ほど前に初めて東京タワーに登った時は、映画「三丁目の夕日」さながら周りを一望できるタワーの高さに驚いたものでしたが、今では、東京タワーを見下ろす建物が林立し時の流れを感じさせられました。
それでも、スカイツリーよりも趣きのある佇まいに思われるのは、判官びいきでしょうか?
前置きが長くなりました。肝心の講演内容ですが、
第一部:①ワクチンupdate、②行動科学・ペアレントトレーニング、③小児の鼻閉と睡眠
第二部:①食物アレルギーupdate、②小児の感染症診療、③小児喘息・最近の知見
いずれも面白く拝聴してきましたが、
中でも国立成育医療センターの大矢幸弘先生による行動科学の講演が私にとって最も興味深いものでした。
恥ずかしながら、行動心理学なるものは言葉では知っていましたが、具体的にどのような学問かさっぱり知識がないまま今日に至っていました。
講演では具体例として、子供の夜泣きに対する対処方を従来の日本の(医者を含む)常識的対処との対比のなかでお話しておられました。
結論から言うと「夜泣きは一晩から数日で治る」というものでした。
細かい内容を書くとこのパートではオーバーフローしてしまいますので割愛しますが、行動科学の原則に則った対処法を皆さんに是非ともお伝えできればと思って帰ってきました。
大矢先生以外にも興味を引いたののは、滋賀医科大学睡眠学講座の宮崎総一郎先生の小児の鼻閉と睡眠に関する講演でした。
その中で、鼻閉による慢性睡眠不足が子どもたちの興奮性を高め、落ち着きなさを助長することから多動障害と誤った認識されている例が少なからずあるということは、外来医として注意すべき点であると思いました。
このような機会を得て勉強させていただけるというのは、自分の知識が古くなってしまわないように、またすでに知っていることでも知識の整理の良い機会になります。
これから学会シーズンに入り、休診する機会が増えてしまいますが、何か必ず一つは新しいことを仕入れて帰ってきますので、ご容赦頂ければ幸いです。