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日本小児感染症学会2014に参加してきました。

10/18-19にかけて東京で開催された日本小児感染症学会2014に参加してきました。

デング熱など、HOTな話題も沢山ありましたが、私が特に興味を引かれたのが

「腸内フローラと生体防御・免疫系・統合オミクス手法によるアプローチ」

という演題でした。

「腸内フローラ」と言うのは要するに腸内細菌叢のこと、よく善玉菌・悪玉菌と言いますが、善玉菌の代表選手であるビフィズス菌の中に大腸菌O-157による経口感染死を予防できる株とできない株が存在していて、それは何故か?ということを統合オミクス法という手法で解析した報告でした。

かいつまんで言うと、ビフィズス菌と一口に言っても果糖を代謝して酢酸を作り出す事のできる株とできない株があり、酢酸を作り出す事のできる株がO-157感染死を予防できる。というものでした。また、腸内フローラは人の免疫系の発達に深く関与しており、クロストリジウム目という細菌群の代謝産物である酪酸が腸管免疫を調整する調整系T細胞というのを増加させ、マウスの実験腸炎発症を抑えることから、人の炎症性腸疾患の治療に応用できるのではないかという話でした。

さらに言えば、腸内環境改善が免疫調整につながり、逆に乳児期早期に無用な抗生物質投与などで腸内フローラが乱されることは、将来のアレルギー疾患などのリスクになるということでした。

子どもたちの生育過程で食生活を整え、便秘や下痢など機能的な問題を如何に改善していくかということはアレルギーや免疫という観点からも夢々疎かにはできないと思いました。

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